#闇バイト強盗対策
近年、犯罪グループが闇バイトで実行犯を募り実行する凶悪な強盗事件は全国で発生しており、
ニュースで取り上げられるケースも少なくありません。犯人は金品を奪うために暴力や脅迫を伴う
ことが多く、その被害は財産だけでなく、被害者の心身にも深刻な影響を及ぼします。
また、こういった犯罪は“一軒家にお住まいの高齢者”がターゲットとなりやすい傾向もあります。
一軒家では、外部からの助けが得にくいため標的にされやすく、加えて高齢者は身体的に
抵抗しづらいため、強盗に遭いやすい傾向があります。
首都圏でも発生し、殺人や連れ去り監禁も起きた連続強盗事件。
次々と実行犯が逮捕され、その実態が明らかになりつつあります。
しかし恐ろしいのは、その実行犯は「闇バイト」で即席的に集められた者たちで、
今回の事件の犯人が逮捕されようとも、今後も全国で同様の事件が発生しうる危険性が
あるのです。
市民の間では防犯意識がこれまでになく高まっているので、これから対策を考えている人のために、
「狙われやすい家の特徴」と「今すぐやるべき防犯対策」を紹介します。
そもそも「強盗闇バイト」って?
では、そもそも「強盗」「闇バイト」とはどういったものなのでしょうか。
「強盗」とは、脅迫や実力行使などによって他人の財物を無理矢理奪う犯罪のことをいいますが、
住宅などの建物に侵入し凶器などで住人を脅して金品を強奪する強盗のことを「侵入強盗」と
いいます。
また、近年の強盗事件のニュースでよく耳にするようになった「闇バイト」とは、
SNSやインターネット掲示板などで、短時間で高収入が得られるなどと甘い言葉でアルバイトを
募集し、応募してしまうと、詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯など、犯罪組織の手先として
利用され犯罪者となってしまうアルバイトのことをいいます。
警視庁のホームページでも、闇バイトで犯罪者にならないための注意喚起を行っています。
強盗の手口は?
強盗の手口は非常に多様化していますが、いくつかの典型的な方法が確認されています。
以下で、よく見られる強盗の手口を紹介します。
入念な情報収集と下見
まず侵入犯罪では、入念な情報収集と下見がされるといわれています。
犯罪グループではネット情報やSNS、街頭アンケート情報をターゲットリストに活用するといわれており、こういったリストをもとに現地を確認し、標的を絞り込むようです。
現地の下見では、「周辺環境の確認」と「生活環境の確認」が行われ、主に以下2点を確認されています。
① 入りやすく、逃げ易い立地であるか
② その家の生活スタイルやセキュリティレベルはどうなっているか
侵入の方法 ①ピッキングやドアを破壊しての侵入
多くの強盗は、ドアや窓の脆弱な部分を狙い、鍵をピッキングするか、ドアを強制的に破壊して侵入します。特に古い建物や一人暮らし用のアパートは、セキュリティが甘く、犯罪者にとっては狙いやすい場所となります。
侵入の方法 ②配達員や訪問販売を装った接近
また、高齢者を狙われる場合、犯人はまず信頼を得るために配達員や訪問販売を装って玄関から侵入するケースもあります。信頼をさせることで、家に入り込む隙を作り、油断したところで強盗に及びます。
強盗による被害の実態
強盗による被害は、物理的な損害だけでなく、精神的なダメージが大きいのが特徴です。実際に被害に遭った場合、その後の日常生活にも大きな影響を与えることがあります。
金銭的被害
強盗の主な目的は金品の強奪です。現金や高価な家電、宝飾品などが狙われ、これらを失うことで経済的なダメージを受けます。特に高齢者や一人暮らしの若者は、再び同じ金額を手にすることが難しい場合が多く、被害は深刻です。
心理的なトラウマ
強盗に遭うと、被害者は大きな心理的ショックを受けます。特に、暴力や脅迫を受けた場合、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などを引き起こすことがあり、恐怖心や不安感が長期間にわたって続くことがあります。
生活の変化
強盗に遭った後、多くの人が生活の変化を余儀なくされます。たとえば、引っ越しを検討する人や、防犯システムの導入を行う人が増えます。しかし、これらの対応には費用がかかるため、特に高齢者や若者にとっては大きな負担となることがあります。
狙われやすい家の10の特徴
「闇バイト」で集められた即席集団であったとしても、犯行グループは強盗に入る前に
下見をしていると思われます。大体の狙いを定めた地域で、水道や屋根の修理業者を装って
民家の中に入り、その家庭の情報を集めてターゲットを決めているそうです。
もちろん、そういった怪しげな者に声をかけられたり、訪問を受けたりしても絶対に家に
入れないこと、そして家庭の情報を一切渡さないことが肝心です。
しかし、外から見てわかってしまう情報もあります。
また、「訪問業者を装って、この家の中を調べよう」と思われやすい家というものもあります。
では、犯行グループから見てターゲットにしやすい「狙われやすい家」とは、
どのような条件の家でしょうか。
次の「10の特徴」が当てはまる家は注意してください。
【強盗に狙われやすい「危険な家」の特徴】
1. 家が目立たない位置にあり、周囲が雑然としている
2. 周囲に高い塀やフェンス、木が多く、隠れやすい場所がある
3. 門やフェンスの施錠がされていない
4. 照明が少なく、夜間は真っ暗
5. 家の構造が入りやすい作りである(ドアや窓が多い)
6. 玄関の鍵が古い・ドアの立て付けが悪いなどで、防犯性が低い印象がある
7. 高級車がつねに駐車されている
8. 家族構成がわかりやすいものが目につきやすい場所にある(洗濯物など)
9. 住人が高齢者や一人暮らしだと周囲に知られている
10. 近隣との交流が少ない
言わずもがなですが、強盗は外から見えにくい家を好みます。
ポツンと一軒家のように、周囲から断絶された場所にある民家が危険なのはもちろんですが、
住宅街にあっても、周囲から隔離されたような印象の家は注意が必要だと言えます。
たとえば、防犯やプライバシー保護のために高い塀やフェンスを設置する家は多いですが、
確かに犯行グループが下見する際には家の中を見られずに済むだろうし、侵入の際には
乗り越える手間ができるという点では、防犯になるかもしれません。
しかし、いったん塀の中に入ってしまえば、絶好の隠れみのとなるわけで危険は
増してしまいます。
上記に挙げた3以降も当てはまる家は、その高い塀やフェンスが逆効果です。
マンションでも危険!その理由とは?
ドアや窓が多いという点では、戸建ての危険性がよく言われるが、マンションのような
集合住宅であっても変わらず危険であると言えます。
集合住宅の1階で、庭やデッキからリビングまでひと続きのようなつくりの部屋があります。
大抵、床から天井までの大きな掃き出し窓が設置されており、陽がよく入ったり、換気ができたりと
メリットも多いですが、防犯上は危険性が増す傾向もあります。
強盗が数人いても余裕を持って通れる大きさで、窓を割れば簡単に侵入することができるからです。
玄関の鍵が古く、ドアの立て付けが悪い家は、実際に侵入する際に容易というだけでなく、
下見の段階で「この家は防犯対策をしていない」とみなされ、マークされやすくなるのです。
家の作りだけでなく、生活面でも注意が必要です。
住人が高齢者や一人暮らしと悟られないようにするためには、洗濯物など家族構成がわかるものを
家の外から丸見えの場所に置かないようにする工夫が必要です。
「家族構成を周囲に知られないようにする」と「近所の交流がない」は一見、
矛盾しているようですが、高齢者の一人暮らしと知られていても、毎日誰かと顔を合わせ、
挨拶するような関係性が築けていれば緊急時の安心感が増すといえます。
この家がいつもと違う状況になったり、異様な物音がすれば、周囲の家が気づいてくれる
可能性が高くなるからです。
問題なのは、近所付き合いがまったくない状態で、
「どうやらあそこは一人暮らしの高齢者がいるらしい」と知られているような状況です。
その噂を聞きつけた強盗に目をつけられるリスクは高まります。
「侵入されない家」にする3つの対策
とはいえ、家を建て替えや、住み替えをするというのも、現実的になかなか難しいものです。
今の家の安全性を高め、先述した「10の特徴」を少しでも減らす方法を紹介します。
まずは、玄関や窓など、出入り口に防犯対策を施すことです。
警察庁が公表している「侵入窃盗の侵入口」(2023年)のデータによると、
戸建てもしくはマンションなどの集合住宅の場合、「窓」と「表出入口」からの侵入が全体の
7割以上を占めているそうです。
さらに、同じく警察庁によると、
「5分以内」に侵入することができなければ、約7割の侵入者が侵入を諦めるそうです。
つまり、「窓」や「表出入口」に5分を耐えしのぐ設備さえあれば、強盗の侵入を防げる可能性
が格段に上がると言えます。
その方法は3つあります。
1. 玄関や窓に防犯カメラやセンサーライトを設置する
2. 窓に防犯バーや二重ロックを設置する
3. 窓に防犯ガラスや防犯フィルムを使用する
外から防犯カメラやセンサーライトが見えるだけで、抑止力になります。
また、扉や窓の不自然な振動を知らせるセンサーも販売されているので、それらの導入も
かなり効果的です。
高齢になってくると、最新の防犯システムを使いこなせないのではと不安に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、近年では音声ガイダンス付きの防犯システムや、操作が簡単なホームセキュリティ機器も多くなってきています。
何よりも、何かあった際に24時間365日すぐに警備員が来てくれる安心感と、警備会社のステッカーがあることでターゲットとされにくくなるというメリットは大きいのではないでしょうか。
防犯カメラやセンサーライトは、犯罪者にとって大きな抑止力となります。特に玄関や窓の周辺に設置することで、不審者の侵入を未然に防ぐことができます。最近では、手頃な価格で設置できる防犯カメラも増えており、スマートフォンで監視映像を確認できる製品も人気となっています。
夜間に侵入者が侵入を試みた際に、ライトが点いたり、振動センサーの音が鳴ったりすれば、
住人に危険を知らせるだけでなく、侵入者側も驚き、侵入を躊躇する気持ちが生まれます。
また、防犯バーも効果的です。窓に設置する鉄格子のようなもので、仰々しさに抵抗がある
場合は、バーの本数が少ないものもあります。
ガラスを破壊して中に侵入する際、鍵付近を割って手を入れ、解錠されるパターンが多いが、
この鍵が1カ所ではなく2カ所になれば、それだけ時間稼ぎをすることができます。
二重ロックも効果はあると言えるでしょう。
ただそれも窓ガラスを全面的に破壊すれば意味はなくなってしまいます。
より効果があるのが、防犯ガラスに替えることです。
ただし注意が必要なのは、ガラスが飛び散りにくいとされる網入りガラスは防火用のもので、
防犯用ではない。ガラスが飛び散らなければ侵入者にとっては破壊に適してしまうので、必ず
「防犯ガラス」にしましょう。
一人暮らしの人や高齢者は、近隣住民とのコミュニケーションを積極的に取ることが防犯対策
に役立ちます。
近所の人たちと顔を合わせる機会を作ることで、万が一の際に
すぐに助けを求められる環境を整えることができます。
また、地域の防犯パトロールや自治会の活動にも参加することで、地域全体の防犯意識を高める
ことができます。
タンス預金厳禁
自宅に大量の現金を保管しておく行為はかなり危険です。
本人は言っていないつもりでも、どこでどのようにその情報が漏れているかわかりません。
大量の現金が保管されていることを悪い奴らが知ってしまえば間違いなく狙われます。
金融機関など適切な機関に保管しておきましょう。
見せ金(逃げ金)を用意しておく
今回の事件の犯人らも明確に被害者の方に対し「金はどこだ」と聞いています。
奴らの目的は人を殺すことではなく、金を奪うことです。
金がすんなり出てくれば、暴行をやめ、犯人らがその場からいなくなる可能性が高まります。
万が一に備え、自宅内に1万円程度の「見せ金」を用意しておけば、被害が最小限に収まるかもしれません。
まとめ
強盗の被害は決して他人事ではなく、特に一人暮らしの高齢者にとって大きなリスク
となっています。
しかし、日頃から防犯対策を徹底することで、被害を未然に防ぐことが可能です。
セキュリティの強化や、個人情報管理の徹底など、小さな対策が大きな効果を生みます。
安全な生活を送るためにも、今一度自宅の防犯対策を見直してみてはいかがでしょうか。
犬を飼う、警備システムを導入する等の対策も可能なら考えてもいいと思います。
最近のニュースを見ていると、愚かな指示役が愚かな若者を捨て駒のように使って、
なりふりも見境もないので、侵入されたら高確率でただでは済まないかもしれません。
私自身、妻と二人の子がいるますが、自分がいる時であれば命を懸けて撃退しますが、
いない時に何かあったら(侵入されたら)と考えると不安になりますね。
万が一の時の行動をマニュアル化し、事前によく話し合っておくのも大事です。
最後に我が家が実践している防犯対策をいくつか紹介しますので、
参考にしてみてください。赤字がオススメ&安心で効果的
※侵入されないように
・セコムホームセキュリティー登録(防犯カメラ3台)
・後付け防犯カメラを2台設置した事により外周に死角無し
・侵入口になり得る窓に防犯フィルムを貼る(割れにくくする)
・↑と併用して衝撃検知アラーム(110デシベルの警報装置)
・宅配ボックスを活用しむやみにドアを開けない
・防犯砂利で囲う
・人感センサーライト設置と「防犯カメラ作動中」の警告表示
・就寝前は全窓のシャッターを閉める
他
※万が一侵入された時の備え
・二階寝室に内鍵を増設
・家内2カ所に人感センサーアラーム設置(就寝前にON)
・見せ金を寝室外側に置いておく
・護身用を枕元に常備(バット・鉄パイプのような長物)
他
今すぐにでも出来ることばかりなので、皆様も実践してみてください。
U-star電材ガス設備事業グループ 代表